ステイホーム中にブームとなった刺繍。
刺繍以外にソーイングや編み物などおうちで出来るものが人気となったようです。
私、刺繍も好きです。昔から。
四十年近く前にクロスステッチというものが流行ったんですよね。
クロスステッチ専用の生地に刺繍糸でクロスにステッチしていくもの。
めちゃめちゃ作りまくりました。
ハマっていた時は小学生だったので、用意されたキャラクターの図案をもとに楽しんでたんだけれど、今ならオリジナル図案で楽しんでみたい。
さて…。
私が着物生地が好きな理由にデザインや文様があるんですが、加えて「刺繍」もあります。
糸一本で描き出す文様やデザインが素晴らしく、壮大でロマンを感じ心が躍るのです。
物よりも帯の方が刺繍を楽しめるので、帯をコレクションしたくもなります。
が、ただしまっているだけが多いので、美しい刺繍を見ていただくための方法も考えたいですね。
刺繍が見事な帯
「美しい」としか言葉が出てこない総刺繍の帯。
手刺繍は少なくなってきていますが、機械刺繍もそれはそれで圧巻なものが多いですよね。

自分用にあつらえた帯

母の帯

アンティークの名古屋帯。矢羽根の一部が刺繍です。
ここからは譲り受けたモノ↓
まだまだあるけど、このくらいで。
刺繍というか織りというか。いずれにしても芸術品。
着物や帯は「着る芸術」
芸術品を身にまとうってなかなかない。
絵画を生地にプリントした洋服は見かけるけれど、生の芸術品を着るって贅沢の極みだと思います。
辻ヶ花やデザイナーものを着られるほどの私腹はまだありませんが、いずれ着てみたい。
久保田一竹美術館で個展をさせていただいた時、本物をじっくり見させていただいて惚れ惚れしました。
着物の向こう側
着物や帯には、単なる美しい柄やデザインだけでなく、長い歴史の中で発展してきたさまざまな伝統技術も込められています。
一つの柄を生み出すのにも、目に見えない職人達の試行錯誤や熟練の技が詰まっています。
背景は目にすることができないけれど、「感じる・想いを馳せる」ことはできます。
私はもともと柄や文様と言ったデザインが好き。
それらがどんな風に創られた(作られた)のかを知るのも好き。探求することが多い。
たった一つの文様でも、その背後に広がる大きな背景やストーリー、歴史が興味深いし、知れるとさらに愛情が湧いてくる。そのものを見る角度が深くなるんです。
着物は一枚に対し2000匹以上の蚕を必要とする。
そして携わる職人さんの膨大な数。知れば知るほど大切にしたいと思うし、一朝一夕で生まれない多くの伝統技法を大切に愛でたくなる。
着物を「着る」以外に、リメイクなどの材料として「使う」もアリ。
そして単純に「見て楽しむ」というのも、一つの選択肢としてインテリアアイテムが存在する。
「着物=着る」だけではなく、多角的な使用方法で着物に親しんでもらえたら嬉しいです。
着物はアート
着る芸術品
着るアート
厳密に「アート」と言ったら実はそうではなく「工芸」なんでしょうけどね。
その垣根をわざわざ作る必要もなくどちらに転んでも、
素晴らしいものは素晴らしい
美しいものは美しい。
私は着物は着るアートと一貫して主張しています。
これは私の意見・価値観であって、みなさんに押しつけるものでもありません。ただそういう考えなんだ、と思っていただければ幸いです。
ここで質問。
アートってどのように扱います?
微笑みながらじっくり眺めたりしますよね?
ここぞ!という場所に飾りますよね?
大切に丁寧に扱いますよね?
着物も同じことだと思うんです。
特に受け継いだ着物って想いや歴史が詰まっているじゃないですか、家族の。
だから簡単に処分するんではなく、何かしらの方法で残すんです。
姿形が変わったとしても、そこに確実に存在したという証が残るんですよ。
眠ったままの着物を簡単に活用する方法
家でタンスの肥やしとなっている着物の再活用。
一番簡単な方法は「額縁に入れて飾る」!
着物は「アート」と言いましたよね。
だとしたらそのまま飾っても良いんじゃない?っていう話です。
美術館行ってポストカード買ったことありません?
それどうしてます?何かしらの方法で飾ったことありませんか?それと同じ感覚なんですよ。
飾るという方法が一番簡単で気軽にできる方法。
特別な技術や知識は必要ない。誰もができる簡単な再利用方法です。よりよく飾ろうと思えば、さまざまな手を施すことになるので、それぞれの知識やコツ(時に技術)が必要となるけどね。
もっとカジュアルに飾りたいのならパネル仕立てにしちゃえば良い。
着物を飾るには、この2つが王道。
✔ パネルにして飾る
帯ならタペストリー風に飾る方が多いね。あと掛軸風に仕立ててもOK。
ね?既にいろいろ方法浮かんでくるでしょ?
あとは自分がどうしたいかだけ。
もし自分が手を加えて何か出来ないのなら、出来る人にお願いしてください。
お願いまでいかなくてもまずは相談してみてはどうでしょう?
処分しなきゃ、、でも、、、捨てるのは、、、
といつまでもループにのように思い悩むよりも、早々と思い切ってプロに相談するのがお勧めです。だっていつかはなんとかしなきゃいけないわけじゃないですか。
お子さんがいれば、それらの処理をお子さんに託すのも後ろ髪ひかれません?
今のうちにスッキリさせちゃいましょう。
私がお届けするアップサイクルの方法を是非参考にしてくださいね!