一枚の着物から何をどれだけ作れるか? ~全作品~

こちらの着物から何をどれだけ作れるのか?

そんなチャレンジをして出来上がった作品を紹介してきました。

全部で13作品。

一度またここで振り返りたいと思います。

No.1 掛軸

「布を飾る」という点において、額装やファブリックパネルほどメジャーではないでしょうが、あえて掛軸というスタイルでも制作してみました。

今回使った着物は、一つの柄(単位柄)が繰り返し染められた小紋。
その基本となる単位柄を掛軸にしています。
つまり、この掛軸となっている柄が、長い反物に染められた後、着物として仕立てられました。

 

No.2 & 3 ファブリックパネル

画材屋くらいでしか手に入らなかった木製パネルが、今では100円ショップでも購入することができるようになりました。
それほどファブリックパネルは、ハンドメイドやDIYのメジャーな立ち位置にまで上り詰めたということでしょう。

着物に限らず、思い入れのある衣服をインテリアの一部として空間に添えることで、心も豊かになりそうですね。

着物の場合、幅が36cm前後なので、それ以上に大きなパネルに仕立てたい場合は、パッチワークのように継ぎ足せば作ることができますよ。

 

 

No.4 & 5 額装

ファブリックパネルのように生地をさらした状態が嫌なら、額縁に入れて飾ることを思いつくでしょう。

好きな部分を切り取って額縁に入れるだけなので簡単です。

写真のように、マットが付いているとよりアーティスティックな雰囲気に仕上がります。
マットは、額縁の表面保護(ガラスやアクリル)に直接作品(ここでは生地)が触れることを防ぎより良い状態を長く保ってくれます。

例えば絵を額装したい場合、マットを付けず絵だけを入れると、経年のより、画材がガラスやアクリルにくっついてしまいます。
こういったトラブルを防ぐためにマットは必ずつけたほうがいいと、個人的には感じます。

額縁をセットで売っているものを購入するか、自分の希望するサイズでオーダーする、もしくは自分で作る、という3方法があります。さらに、オーダーの場合は店頭もしくはネットオーダーの2つの方法。

慣れない方は、まずは店頭でオーダーされたほうがいいでしょう。
お店の方と何度かやり取りしていくうちに、マットの作り方などを理解できるようになります。
そうなったら自分でも作ってもいいでしょう。

下の作品は自分でマットを制作した例です。

マットも自分で作れるため、自分の理想に近い仕上がりにすることが可能となってきます。

 

No.6 & 7 ファブリックリース

生地のアップサイクルには様々ありますが、SNSで検索をかけてみると「ファブリックリース」を頻繁に見かけます。日本人に限らず、海外の方も積極的にこのリースを作っているようです。

生地を小さな正方形にカットし土台に挿し込んでいくだけ、というシンプルさ。
しかもかなりの量の生地を消費するので、優秀なアップサイクル方法の一つかもしれません。

上写真で言うと、左は直径20cm、右は14cm。
大きい方は、身頃一枚+αを使っているので、このサイズのリースだけを作るとなったら、一枚の着物から2.5個ほどのリースが作れる計算です。
ただそれでは3つ目はリースとして完成しないので、右側サイズの小さいのを1つ、とすれば、一枚の着物をリースだけで使い切ることができるかもしれません。
小さいサイズは、袖二枚+αの着物生地を使いました。

naomaria
naomaria
ちなみに私のようにしっかり敷き詰めた場合の計算です。
ふるゆわに挿す場合は、もっと少しの量でリースを作れるはずです。

完成したリースの写真を見てもらえるとわかると思いますが、元の生地の雰囲気が全く感じられません。かなり雰囲気が変わります。

また「和」テイストがさっぱり感じられなくなるので、それを望めばいいのですが、そうでない場合、この手法で着物をリースにするのは避けた方が良いでしょう。

 

No.8 & 9 裂織

日本では「裂織」と呼ばれる着物のアップサイクルが古来から存在していました。
細長くカットした生地(裂布)を緯糸として織り込みます。
カットした幅の約3分の1ほどに織り込まれるため、織られた生地は厚みを増し、より丈夫なものへと生まれ変わります。

これは専用の織機がないと出来ないため、実際に制作できる方は少ないかな?と思うので、これ以上詳しい説明は省きます。

 

No.10 ~ 13 アート

自分の得意を活かして「アート作品を創る」というのもアリですね。
私は「切って貼る」が好きだし得意なので、基本その手法で作品を制作しています。

ここで注意していただきたいのは、アート作品には「著作権」というものが存在します。

・著作権は創作された時点で発生(自動的に発生)
・著作者の死後70年間(日本の場合)
・法人著作は公表後70年間※新聞、書籍、インターネット上の画像や文章にも著作権があります。
※模倣・引用・コピー&配布などといった行為は絶対禁止。
※抵触すれば想定以上の賠償を求められる場合があります。
もちろん自分が考え作り出したものなら問題はありませんよ。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

たった一枚の着物からこれほどの作品が生まれました。
アイデアと経験、嗜好次第で、バラエティ豊かな着物アップサイクルが叶うんじゃないかな?と感じます。

一度「着物アップサイクル=洋服・バッグ」という方程式を横において、自分なら何ができるのか、何を創りたいのかを考えてみませんか?

するとあなただけのオリジナリティ溢れる作品が誕生することでしょう。

それはご自身の達成感や充実感に限らず、他の誰かの創作意欲に刺激を充てるなど何かしら刺激を与えることになるかもしれません。

人間は本来、人の役に立つことで幸福感を得られる生き物だそうです。

私も少しでも皆さんのお役に立てたのなら嬉しい限りです。

 

インスタグラムでは今回制作した全作品を動画で紹介しています。
是非フォローをして続きを楽しんで頂けると嬉しいです。

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

(@naomaria_art)がシェアした投稿

 

この投稿をInstagramで見る

 

(@naomaria_art)がシェアした投稿

タイトルとURLをコピーしました