一枚の着物から何をどれだけ作れるか? ②ファブリックパネル

着物に限らず生地のアップサイクルとして定番なのが「ファブリックパネル」ではないでしょうか。

ファブリックパネルは、市販の木製パネルに巻き付けタッカーで留めるだけ。
非常に簡単なためハンドメイドやDIYではよく作られる作品です。例外なく作ってみました。

着物生地は幅が36cmほどと決まっています。
一枚の着物生地で作る場合は、幅がそれより小さなパネルでないと巻き付けられません。
となると、かなり限定的なサイズ仕上がりとなってしまいます。

ファブリックパネルは一枚の薄いボードではなく厚さのあるものです。
パネル自体の奥行きや、裏面4辺にある枠の幅も考慮しなくてはいけません。
枠部分の幅も生地サイズを決めるのに必要な理由は、その部分に生地をタッカーで留めるためです。

 

生地の必要サイズ

ファブリックパネルで必要な生地サイズは、

パネル幅or高さ+2×(奥行き+枠幅)

ちなみに、、

一番上に表示しているファブリックパネルは、100円ショップで購入したものを使っています。
パネルは24×24cmサイズ。奥行き、枠幅サイズはどちらも1.5cmです。
上記の計算で必要な生地サイズを出してみると、

24+2×(1.5+1.5)=30cm

となります。

私は枠幅いっぱいに生地を巻きたくないので、計算したものより1cm程小さく準備します。

こうして準備した生地をパネルに巻き付けタッカーで留めます。

 

大きなファブリックパネルを作りたいとき

ファブリックパネルはパネルとする土台のサイズで決まります。

そんなに大きなサイズで作らなくても大丈夫!

と言う方は、それで構わないのですが、飾りたい場所によってはもう少し大きなファブリックパネルを作りたいと感じる場合もあるでしょう。
その場合は超簡単な方法でサイズアップを図ります。

  1. 縫い合わせる
  2. 貼り合わせる

1.縫い合わせる

パッチワークのように手縫いもしくはミシンで縫い合わせるだけです。

着物の生地は薄い物が多いので手縫いのほうが縫いやすいです。
シワや歪みなくきれいに縫い合わせられれば良いのですが、ソーイングがそれほど得意ではない私は必ず接着芯を貼ってから縫い合わせています。

接着芯の厚さは不織布ではなくコットンなどの生地かつ薄いもののほうが、パネルに巻き付けやすいです。

 

2.貼り合わせる

紙製の接着芯を使えば生地同士を簡単に貼り合わせることができます。
このとき使うのは両面テープ。できれば幅が狭いものが良いです。

私は5mm幅の両面テープを主に使っています。
これは市販されている両面テープの中で一番細い幅です。
簡単に手に入る材料の方が作り出すまでのロスタイムは少ないし、今後も作り続けるのであればはるかに楽です。

とはいえ、紙製の接着芯は一般的ではないためか、実店舗で見かけることがほぼないため、オンラインで購入するしかありません。

・紙製接着芯
・ホットメルト紙
・裏打ち紙

のいずれかで検索をして、お好みの物をご用意下さい。

ホットメルト紙

 

両面テープを使う場合のポイントに、「貼り合わせた後アイロンを当てる」があります。
熱が加えられることで両面テープの粘着性が高まり、よりしっかり接着されるためです。

 

上の写真のように装飾を加える場合は、基本的に必ず生地を巻き付ける前に行います。
ただ貼り合わせる場合は、素材によっては後から貼り付けることも可能なので、この限りではありません。

 

裏面の処理

布を巻き付けた後、生地をタッカーで留めます。
そのままでも良いのですが、タッカー針が壁を傷つけてしまいそうで気になるのは私だけでしょうか?

タッカーを打ったところをカバーし、壁を保護するだけでなく、ファブリックパネル自体の見栄えも良くします。

naomariaが採用している方法は3つ。

1.マスキングテープを貼る
2.水張りテープを貼る
3.生地を貼る

今回は、大きなファブリックパネルには1の「マスキングテープ」を、小さなファブリックパネルには3の「生地」をそれぞれ貼り付けています。

マスキングテープを貼った裏面処理

布を貼った裏面処理

ファブリックパネルの裏処理に使う生地は何でもいいのですが、私は扱いが簡単なフェルト生地を使っています。これなら100円ショップにも売っていますからね。
この場合、枠幅より少し小さめにカットして接着剤で貼るだけです。

生地を必要サイズより1cmほど小さくするのは、この処理をするためでした。

ただ、、、

生地を枠幅にカットするのは正直かなり面倒です。
なのでオススメは「マスキングテープで貼る」です。

今では100円ショップでおしゃれなマスキングテープを手に入れることができますからね。
そして、マスキングテープで裏面処理をした場合、生地を張り替える場合も容易にできます。
もし生地を張り替え新たなファブリックパネルを作りたい場合は、裏面処理はマスキングテープで仕上げると良いでしょう。
壁への緩衝を気にしなければ、裏面処理成しでもOKです。

 

まとめ:ファブリックパネルを作る基本手順

ファブリックパネルを作り方を長々と説明してきました。最後にまとめて簡単にお伝えしようと思います。

  1. 生地の準備
  2. パネルの準備
  3. 生地1枚で作るのか?つなぎ合わせて作るのか?を決める
  4. 生地の必要サイズを割り出す(接着芯も用意する)
  5. つなぎ合わせる場合は繋ぎ合わせる
  6. 接着芯を生地裏面に貼る
  7. 必要サイズに生地をカットする
  8. タッカーで生地をパネル裏面に留める
  9. マスキングテープなどで裏面処理をする

 

・接着芯は必須ではありませんが、貼った方が扱いやすいです。(生地をパネルに巻き付ける際、力が不均等に加わることで生地が歪みやすい)
ファブリックパネルは生地のアップサイクルでは王道の活用方法なので、すでに作ったことがある方も多いと思います。
人それぞれやりやすい作り方があるでしょうが、少しでも参考になりましたら嬉しいです。
ファブリックパネルの作り方をこちら↓でもご紹介しています。

 

インスタグラムでは今回のファブリックパネルを動画で紹介しています。
是非フォローをして続きを楽しんで頂けると嬉しいです。

 

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