着物を解くと幅約36cm、長さ約12mの一枚の布の状態に戻すことができます。
もちろん完全に繋がった状態ではなく、8つのパーツに分かれた状態に、です。
8つのパーツとは
2.袖(2枚)
3.衽(2枚)
4.衿(1枚)
5.掛け衿(1枚)
です。
タンスの肥やしとなっている着物や汚れてしまい着られなくなった着物などは、解けば立派な「生地」という素材へと生まれ変わります。
解いた着物生地をどのように使うかは人それぞれです。
洋服やバッグへとリメイクすることが定番として広く知られていますが、他の方法はないものか?と長年考え続け、そのたびにチャレンジをしてきました。
2022年の個展のために、naomariaが七五三の時に着用した着物をフル活用し作品を制作しました。
3年ぶりに「1枚の着物から何をどれだけ作れるか?」に再挑戦します。
前回のチャレンジ『1枚の着物で何をどれだけ作れるか?』
前回と異なり、今回は大人の着物。
リサイクルショップで購入したものです。
鮮やかな青地に紅型のような型染めされた模様に一目惚れし330円で購入したものです。
型染めは柄の基本となる単位柄を繰り返し染めていくものです。
この着物の単位柄はこちら↓。
着物をどのような形にアップサイクルしようとも、着物のように簡単に柄を楽しむことは難しくなります。
ましてや小物を作るとなったら、もう元の姿を思い出すのは容易なことではありません。
生地に描かれたデザインがとにかく好きで堪らないnaomariaにとってみたら、作品スタイルを棚に上げながらも寂しく思っていました。
そこでふと「単位柄をそのまま楽しめる形にアップサイクルしてしまえばいいんだ!」と思いつき、掛軸へと仕立てました。
今回は本来の掛軸に近い仕立てに仕上げました。
裁縫が得意な方は、タペストリーのように縫っても良いですね。
丸棒はホームセンターで購入したもの。φ15mmです。
38cmにカットしてもらい、墨汁で着色しています。
仕上げはそのままでOK。トップコートなど一切不要です。
生地は裏打ち紙で補強。紙のように作業しやすくなります。カルトナージュにはオススメです。
裏打ち紙を接着した着物生地を丸棒に両面テープで貼り付けるだけ。あとは紐を付けて完成です。
紐は100円ショップで購入したもの。
特別な材料は裏打ち紙くらいでしょうか。その裏打ち紙もオンラインショップで購入出来ます。
比較的簡単に手に入る材料で、リサイクル着物が本格的な掛軸のような仕上がりになりました。
縫製する場合は、裏打ち紙ではなく接着芯が良いですね。
お気に入りの柄部分だけを切り出し掛軸にすれば、飾りやすいミニサイズの掛軸に仕上がります。
あなたは掛軸スタイルとタペストリースタイルのどちらがお好み?
インスタグラムでは今回の掛軸を動画で紹介しています。
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