人生の節目でもある成人の日。
この日に女子が着用するのは主に振袖。
私は式に行きたくなかったので、自分の振袖はありません。
最後の最後まで式典参加は拒否していたので。
ただ親としては人生に一度きりの晴れ姿を見たい、と思うのは当然でしょうね。
どこからか一式借りてきて、結果、式に行かざるを得ませんでした。
その割に、全体写真では最前ど真ん中を陣取る、という矛盾した行為に今では苦笑しかありません(笑)
振袖は購入するもの?
古着着物を使った作品制作を始めてから、着物のいろいろなことに興味・関心を持つようになりました。
そのうちの一つが、振袖は購入するものなのか?です。
私は成人式不参加希望だったので、振袖のことを全く意識をしていなかったから分からない。
ただ今、同級生に聞くとだいたいが購入していることを知る。レンタルは少なかったかなぁ。
レンタルが27%
着ていない人は30%。
その他5%(kufura調べ)
一度着た振袖のゆくえ
こうして今のお仕事をしていると成人式のためにあつらえた振袖が私の元へとやってくることがたまにあります。
成人式で着たものを譲るって…と驚いたけれど、処分するよりはるかに良いよね。
親戚で使いまわす
袖を短く作り替え、着用する
タンスの肥やし
リサイクルショップへ持ち込む
リメイクしている人に譲る など
これらが最初のお役目を果たした後の振袖の主な行く末。
購入した38%の中の、「リメイクしている人に譲る」人の割合はかなり少ないと推測できる。
そのわずかな人たちが、この私に託してくださる、というわけ。
思い出深い振袖を他人の私に託すってすごいことだよなぁ、とつくづく思う。
私という存在を信頼してくれているからこそだと思うんだけど、その想いを裏切らないよう大切に使うことをさらに強く意識する。
振袖に限らず七五三のお着物も同じだと思います。
私の七五三の着物は全て切り刻まれて姿形を変えたけどね。

七五三の着物を使った作品の展示コーナー
今の振袖ってめっちゃ派手なのが多いですよね?
作り直しても着る機会がなかなかないのよね。
着物女子ならそれでもかっこよく素敵に着こなすんだろうけど、そうでない限り結構ハードルの高い衣服だと思う。
だからこそタンスの肥やしになったり、売りに出されたりする。
でもそのおかげで私は素敵な振袖を安価で手に入れることができています。

6000円ほどで仕入れた孔雀柄の振袖
思い入れがあるからこそ目に見える形で保存する
人生の節目に使用するお着物は、親御さんの想いがとりわけ強く込められているものが多い。
だからこそ大切にしまわれているんでしょうけど、しまったままでは意味ないんですよね。
やはり”着物”ですから着ないとね。
でも着ることがないなら他の活用方法を考える。
いろいろあると思います。
私は個展などの展示でディスプレイとして飾ることがメインです。
皆さんにオススメするのは、飾って愛でて楽しむリメイク。
額装やファブリックパネルが分かりやすいと思います。

額装

ファブリックパネル
大切なお着物だからこそ、全て目の前から消し去るんじゃなくて一部でも手元に残しておくことをおすすめしています。
額装もファブリックパネルも少しコツが必要ですが、それらをうまくこなせられればどんなものにも応用が利きますよ。
ファブリックパネル 布の張り方(動画あり)
今では100円ショップやホームセンターでも見かけるようになった木製パネル。
これまでは画材屋さんでないと手に入らなかったものですが、もっと気軽に楽しめるものへと変化してきました。
独学でも簡単に作れてしまうファブリックパネル。
でも、、、
生地をたるませず、きれいに布を張りたい!という方はこちらを見て↓
動画で詳しく説明しています。
【材料】
□ フェルト(白)
□ お好みの生地
□ 布接着芯(薄地、白)
【道具類・その他材料】
□ へら
□ 布きりばさみ
□ ロータリーカッター / カッティングボード
□ アイロン / アイロン台
□ タッカー
□ 竹串
□ 定規
【手順】
② フェルトをカットする
③ パネルにフェルトを貼る
④ 生地の準備をする
⑤ 生地を必要サイズにカットする
⑥ 生地をパネルにくるみタッカーで留める
詳細は動画内でご確認下さい。
額装の仕方
額装の仕方は、どのように見せたいかで細かく変わってきます。
基本内容のレシピを販売しているので、そちらをご参考下さい。
レシピ① 額装アート基礎編 ~3スタイルを学ぶ~
このアートは組み合わせる生地や紙、レイヤーにほどこす模様の形、層の数などによって無限に繰り広げられる可能性が大きなアートです。
【テキスト購入ページ】
【テキストのみ・図解付き】額装アート基礎編 ~3スタイルを学ぶ~
最後に
人生の中でも大きな節目となるときに着用される振袖。
多くの方にとって欠かせない大事なものですが、一大イベントのような節目以外には着る機会があまり見かけません。
代々受け継いで着ていくのが理想ですが、それが叶わない場合、思い切って手を入れ目に見える形での保存を考えてみて頂けたら嬉しいです。
せっかくなので、日常使いするような消耗激しいものではなく、いつまでもきれいに長持ちできる形を考えてみて。