1991年に観た初めての洋楽ロックバンド「MR.BIG」
2018年にドラムのパット・トーピーが病気で亡くなり、数年を経てバンド終焉となった。
バンド内のいざこざも潤滑油のような彼がいたからこそ存続できたのだけど、今となっては大切な存在を失ったことは解散の理由の一つかも知れない。
それぞれがやりたい音楽性は少しずつ違うようで、これからは各々の望む音楽をそれぞれの場でやるという。
1991年はまだ高校生だった。
初めて見たロックライブは、とてもパワフルで華やかでエナジーが溢れており感動の嵐。
何もかもが輝かしく降り注ぐ青春時代。
全てが刺激でしかなく、非現実の世界に酔いしれた。
そんな空気感が溢れる場に身を置くことの快感を知り、ライブ鑑賞は今の今まで続くライフワークとなっている。
初めて彼らを観たのは名古屋。
その同じ名古屋で最後のライブを観た。
名盤”Lean into it”を完全再現したヒット曲オンパレードの濃厚なショー。
名盤以外の選曲もほとんどが青春時代に繰り返し聴いたものばかりで、高揚が止まらない。
むしろボルテージは上がる一方で、最初から最後まで体が音楽に合わせて勝手に動き続ける。
今日が最後
そんな想いがどの瞬間も見逃さないように凝視するし、耳を傾けるし、思うがまま身体を揺さぶらせる。
拳を突き上げ、手を叩き、歌い、叫ぶ。
それだけの体力があったことに自分でも驚くほど、全力で楽しんだ。
正直ライブ前は、切なくなってそれ以降のライブに行きたくなるかも、と思っていた。
が、本当に入魂したライブ観戦だったので完全燃焼した。
もちろんライブ中は「これが最後のGreen (-tinted sixties mind)か…」なんてしんみりすることもあったけどね。
でも最後は大満足で終わった。
全体的にキーが下げられており、中にはなんの曲かわからないほどのものもあり(笑)、それも「十分」という感想をもたらしたかも知れない。
34年という歴史を感じた瞬間でもある。
とにかく…
後悔しないように全力で楽しんだ。
それがもう今後ない最高に楽しい出来事であっても、自分を完璧に満足させられた要因だと思う。
全てを共有したい
そう思えば、全公演行っただろう。
でもそうではなく、自分が経験できることを100%純粋に楽しむだけで、その後の気持ちのあり方が大きく変わることを経験した。
ENOUGHは少量で幸福感に満たされる。
今回はライブで経験したことからお話ししたけど、これは何にでも言える話。
人との関係や仕事のやり方。
お金や食べ物、所有物、趣味など多岐にわたって当てはまるマインドの持ち方。
ついつい求めがちなら、意識を少し変えてみると「今経験できる」ことで十分に幸せな気持ちになれる。
実は自己肯定感が高いとENOUGHなマインドを持ちやすくなる。
これは長年同じバンドを観続けて分析した結果。
粘着質なファンはみな何故か自己肯定感が低かった。
残りは疑似恋愛をしてる人。
あと大半は好奇心。
そんな人たちが追っかけをしていた。
私は自己肯定感が低い故の行動だったと今なら良く解る。
自分勝手な行動にたくさん迷惑かけたけど、でもそのおかげで今も強く繋がっているライブ仲間がいる。
とは言っても、追っかけしていい言い訳にはならないけどね。
MOREは自分を満足させることが非常に難しいので、底なし沼のように沈み続けるから苦しいまま。
ライブからも人の本質を学べるのでおもしろい。
次のライブでは何を学べるのか?それが楽しみでならない。
もちろんライブ自体を楽しむことが一番の目的だけどね。
おまけで学びがあったらラッキー!ということです。