作品を作るとき、どんなことを意識していますか?
緻密に計算し考えながら制作することは案外少ないかも知れません。
商業アートの場合は相手のあるものなので、自分の思うままにやることは難しいですが。。
基本的に自分の内なる想いやふとしたひらめきが制作の動機となりモチベーションになります。
このひらめきはインスピレーション、思いつきとも呼びます。
思いつきがやって来るときは、リラックスしているときが多い。
つまり思考が活発に働いていない時です。
▶『思いつきがやって来るとき』
ひらめき・思いつきってなにから生まれる?
答えを言ってしまうと、
ひらめき・思いつきというものは、これまで自分が経験したあらゆるものの熟成により生まれるもの。
経験したことを覚えていてもいなくても必ず自分の内部のどこかに存在している。
存在している、というより染み込んでいる、という感じ。
潜在意識のようなものです。
それらはなんらかの折りに表まで染み出てくる。
思考や行動、ふとした言動が分かりやすいかな。
一つの要素がそれだけで顔を出すことは少なく、相互的に絡み合って複雑な色を醸し出す。
色というならグラデーションのようなもの。
単色の部分も濃淡があり、色が混ざり合っているところは奥深い色となっている。
これら色は、すべてこれまで経験したものが土台となっている。
経験した内容そのものよりも、そのときに感じた想い・感情、価値観、学んだことなど。
それらがベースとなっている。
だから内から湧き上がってくるものは、必然とこれまでの人生を物語っていてもおかしくはない。
何をするにも不安や心配が先だって何もできない事がある。
私で言えば、思いつきで動きまくった結果、貯金がなくなった。
このときとてもお金に苦労した。
それ以降、何をするにもお金のことが真っ先に頭に浮かび、またお金がなくなったらどうしよう?という、まだ起きてもいない不安や心配に駆られ、行動できないことが多々ある。
そう、現在進行形。
思考のクセなので矯正が大変。
当時に比べたら、比べようもないほどましになったけど、たまにひっそり顔を出すことがある。
お金があればできることがたくさんあるけど、なくてもできることも山ほど在る。
むしろ、ない方が創意工夫をするので、おもしろいオリジナリティー溢れるアイデアが生まれる。
この創意工夫とそこから生まれたアイデアは、創作において大きな強みでもある。
作品は想いの具現化
作品は「作りたい」と思う根源なる想いから誕生する。
単純に「作りたい」という場合もあるけれど、アート作品においては、ほぼそこにメッセージが込められている。
行動は想いの具現化
と言われるように、行動によって生まれた作品も想いの具現化である。
行動するから見える世界に反映される
知れば単純な世界。複雑に考えなくてもいい。
もし自分の想いが分からないのなら、自分が起こす行動や思わず口走った言葉に着目すれば見えてくる。
なぜそれをやりたかったのか?
こんな風に客観的に自分の行動や言動を見つめるだけで分かる。
想いの蓄積は経験値に比例する
これまで何をどう感じ生きてきたかで、自分の価値観が変わることは想像しやすいでしょう。
望むこともそうでないことも経験するからこそ、感情が動き思考が働く。
自分で考えたり、他人からの助言やふと目にする言葉などから答えを導き出す。
そこに起きた出来事に自分なりの価値を添える。
こうした積み重ねで、自分にとってのデフォルトな価値観が仕上がる。
そう考えると、経験すればするほど価値観に深みが増すのは分かりますよね。
変革となるようなことはなくても、徐々に膨張したり、縮小したり。ときには方向を転換し始めたり。
徐々に変化していきます。
雷に打たれたかのような変化は、先ほども話したとおり、ショッキングな出来事がない限りあまりありません。
「大病した方の人生観が変わる」は有名な話ですし、解りやすいですね。
経験することが自分の価値観を成長させつづける、と理解できたけど、ただ経験すれば良いのではなくて、そこで何を学んだか?が大事になります。
人間は精神的に成長できる生き物です。
価値観は、成長につながる学びの影響を強く受けます。
その学びは、経験から来る感情、想いが元になります。
式にすると
↑
経験、学び・気づきの繰り返し
↑
学び、気づき
↑
感情、経験したことへの想い
↑
経験
↑
行動
↑
やってみたいという想い