自分らしさ(オリジナリティー)を作品に見出すには
数年前、地元のギャラリーで個展をされていた方のお話しを聞いたときのこと。
その方は日本画家。とは言っても、良くあるような日本画とは違い、繊細な植物画を描かれる方。
イメージとしてはボタニカルアートに近い。
原画をじっくり見ても消し跡が見当たらない。
聞くと、少しはあるけれど、ほぼ消すことがないのだとか。
技術的なお話しから作家あるあるまで多岐に渡り話に花が咲いた。
その中で特に印象的なのが
「(他人が)作品を見て、これは○○の作品だ、とわかってもらわなければいけない」
日本画家さんってたくさんいるから、その中から抜きん出るためには「自分らしさ」をどうやって表現するか。
その苦労は私も以前プリザーブドフラワーアレンジメントをしていたのでよく解る。
簡単なようでものすごく難しい。
私はそれが出来ずしびれを切らしてしまい、完全にオリジナルなアートを生み出しちゃったくらいだしね。
▶ 『劣等感から生まれたオンリーワンの着物コラージュアート』
どこでどう見ても
「これは○○の作品だ!」
ここに到達することは、作家にとっては大きい課題の一つですね。
蜷川実花さんの写真のように一発で「彼女の作品だ!」と判るほどの個性を作品にのせられたら幸せだね。
「オリジナリティーを見出し極めることの大変さ」を解決するには、ひたすら(やりたいたいことを)やる!!!
これしかない。
苦労と思わず楽しいと思いながら。。。
継続は力なり
”自分らしさ”というオリジナリティーを見出し極めるには、これ!と思うものを見つけ、実践し、続ける。
「続けることが大変」
前述の日本画家さんとの会話でも、そんな話題が出た。

初個展(2016)
すぐに結果が出ないことがほとんどで、しかも、うまくいく保障は何もない。
でも明るい未来を信じ、ひたすらやり続ける。
何もない荒野の中に伸びるまっすぐな道を歩いている感じ。
どれだけ進んでも景色が変わらない。
そんな時間が長くなればなるほど不安に駆られ、道をそれたくなる。
道をそれてもいい。
また元の道に戻ってくれば良いのだから。
遠回りが悪いわけではない。
そこで経験したことが身となり、将来どこかで必ず役に立つときが来る。
ただここで確実に言えることは「近道はない」ということ。
実直に歩むしかない。
いろんな変遷を経て今に至るけれど、諦めずここまでやってきた自分を褒めようと思う。
発想の原点は「思いつき」
オリジナリティーを見出すためには、そのための発想力が大事となる。
そんなことを考えると、これ↓をやった事に対してある意見が多かったことを思い出す。
「ギターに(デコレーションを)やろうってよく思いついたね!」
ホントに言われすぎてびっくりした。
もともとは、当時やっていたプリザーブドフラワーの個展で他の人たちと差別化をしたく色々と考えていたところ、ふとギターにお花とかくっつけたら面白いかも!と思ったの。
ただ、プリザーブドフラワーは繊細なのでやめた。
せっかく作っても長く保管できないなら意味ないので。
当時お世話になっていた企業の社長さんにも、「なおちゃん、ギターにお花とか付けてみたら?」と言われていた。
まさかのシンクロに「これは実現せねばならぬ」と思ったけれど、結局何年も経ってしまった。
自分はもちろん、身近の人にも言われたことで、特別な発想だと思っていなかったのだけど、「よく思いついたね」と言われると、なんだか不思議な気分になる。
思いつきは「好き!」からやってくる
ギターデコの思いつきの大元はシンプル。
ロックが好き!
それを感じさせる作品を作りたかっただけ。
ただそれだけ。だから、なんもスペシャルな事はないのです。
アルフィーの高見沢さんだって凝ったギターいっぱい作ってるでしょ?同じことです。
自分が「好き!」と思うところから、思いがけないヒントが飛び出してくる。
この「好き」というのが肝で、「好き」には無意識にものすごいパッションとパワーが宿る。
対象に向ける愛情は、いつでもどんなときでも熱く注ぐことができる。
常に意識が向いているから、その中でいろいろな想像や妄想、想いが熟成されていく。
そして、ベストなタイミングで「思いつき」という形で脳裏に現れる。
「思いつき」は大事にしたほうがいい。
「思いつき」がやってくるとき
ちなみに「思いつき」は、ふと力が抜けたときにやってきます。
私はお風呂に入っているときや、寝起き、朝一杯の紅茶を飲んでいるときが多いです。
ずっと考えているときには湧いてきません。
思考が休んでいるときにやって来ることがほとんどなので、「思いつき」が欲しい方はとにかくリラックスして。
瞑想が出来る方は瞑想をしてもいいですね。自然の中でぼーっとするのも素敵。
心も身体も頭も大いに休ませて、どんどん楽しい発想を生み出せたら、どんな未来が待っているでしょうか?
想像できないのが良いところ。
一緒に人生を楽しく過ごしましょう!