【文様をめぐる旅】ステンドグラス編 ~モリス・ギャラリー in ロンドン~

ロンドンを訪れたのは2019年6月。

初めてのロンドンだったのでアビーロードとか行きたかったんだけれど叶わず。
ロンドンのお天気のように気持ちはどんよりしていたけれど、ウィリアム・モリス・ギャラリーは行けた!

このギャラリーはモリスが実際に住んでいた家を改装したもの。
モリスの後に住んだのが出版者のエドワード・ロイド。
エドワードが亡くなった後、建物や周辺の土地は自治体へ寄付され、1950年に博物館として完成しました。

 

パターンの神さま「ウィリアム・モリス」

文様を英語で言うと「パターン」

パターンの神さま(naomaria的に)であるモリスのミュージアムなのだから、ワクワクを抑えられるはずがない。

 

モリスといえばテキスタイルパターンが有名ですね。

100円ショップがモリス柄のアイテムをたくさん販売していたこともあります。
モリスだと認知していなくても、目にしたことがある方は多いんじゃないかしら。

 

 

エントランスのステンドグラス

パターンがメインの展示なんですけど、ステンドグラスもありました。
ステンドグラス好きにとっては嬉しいサプライズ!

 

入館するとすぐ見られるステンドグラスはこちら。

グリーンの衣装と補色の赤色が印象的なステンドグラスです。

 

繊細な部分が多いステンドグラス①

2階展示室の奥の方に飾られていたステンドグラス。

あまりの美しさに見とれてしまいました。

特に羽根の部分。

手描きのようですが、繊細なタッチできれいに描かれています。

しかし、ここでモリスってステンドグラスもやっていたっけ?と疑問が湧いてきた。

エドワード・バーン=ジョーンズのデザイン(1902年作)
元々ソールズベリー教会のためにデザインされたもの。
やはりモリスのデザインではありませんでした。

 

繊細な部分が多いステンドグラス②

先ほどのステンドグラスの隣に展示されていたステンドグラス。
同じく羽根部分がとても細かく描写されている。

ステンドグラスは金属の棒状のもの(「エ」の形をした鉛のリム)で各パーツのガラスを接合する。

それだけでも大変なのに、陰影やグラデーションなどを美しく描き出す作業が待っている。

太陽の光がガラスを通過したとき、どのように見えるかをきちんと理解していないとこのような美しさは出せないんじゃないかな、と感じた。

まずは大きな一枚ガラスに絵を描き、そこから分割していくのかな?
と思ったら、模様の繋がりがない部分もある。
パッチワークのような繋がり方しているね。

こちらはヘンリー・ホリデーという方のデザイン。

ペイント、ステンドグラス、鉛

という説明書きが。

この鉛は先ほど説明したリム。
リムは、ペイントしたガラス(色ガラス)パーツをつなぎ合わせるための太いライン部分。

下の写真を見ると判るよね。太い黒い線部分がリム。

 

なぜステンドグラスの展示が?

なぜモリス・ギャラリーにステンドグラスがあるのでしょう?

そのときは舞い上がりすぎて確認するのを忘れてしまいました。
そして調べてみました。

 

モリスは1861年に「モリス・マーシャル・フォークナー商会」を設立し、ステンドグラスや家具などを制作した。

 

確かに家具もたくさん展示されていました!

テキスタイルパターンは生地だけでなく、壁紙にも使われていました。
おうちに関するものは何でも作っていたのかもしれませんね。

デザイナーであり、実業家であったウィリアム・モリス。
かなり商才があったのですね。

 

モリスが時折、竹久夢二と重なって見えるときがあります。

「港屋絵草紙店」を開店した夢二は、自身がデザインした紙ものを販売。瞬く間に人気となり大繁盛した。

と簡単に説明するとこんな感じ。

 

やはり二人が被って見えてしまう。私だけかな?

 

ウィリアム・モリス・ギャラリー所在地

所在地
ウイリアム・モリス・ギャラリー

Lloyd Park, Forest Rd, London E17 4PP

電話番号
020 8496 4390
営業時間 / 開館時間 / 拝観時間
水~日曜日 10:00~17:00
定休日 / 休館日
月・火曜、クリスマスなどの特定日
入場料 / 入館料 / 拝観料
無料
アクセス
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