【文様をめぐる旅】韓国 ~昌徳宮~

毎年何度も海外旅行へ出かけていたのに、2000年の911以降、突如海外へ行かなくなってしまった。

11年ぶりの海外。
当時、韓国にはまっていた幼馴染が誘ってくれた。

それまで行った国といえば、アメリカ、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、ギリシャ、スイス、イタリア、ドイツといった欧米や欧州ばかり。アジアは初だった。

街が変われば新鮮に見えるように、国が変わると目新しいものがたくさん。

 

初めに驚いたのが、宿泊先の部屋のドア。

めちゃくちゃ中国風!
でもここは韓国。韓国の伝統的な装飾なのかしら?

それか中国系のホテルだったのか。。

 

昌徳宮(しょうとくきゅう)

ホテルから近くにあった昌徳宮(しょうとくきゅう:チャンドックン)

正門となっている敦化門(トンファムン)

1405年に創建された李氏朝鮮の宮殿。秀吉の韓国出兵がきっかけで焼失。
1868年に再建され、当時の面影が残る貴重な宮殿となっている。

 

紺丹緑紫の文様

昌徳宮は「宮殿」というのだから、当時の王族たちが住んでいたことが解るよね。

こういう身分の高い人たちの住居には、当時の伝統技術がふんだんと使われており、その国の伝統や文様を知るうえで最高の教科書となる。

 

この配色とデザインは、日本人の私には平等院鳳凰堂を思い出させる。

吉祥の色と文様。
文様は違えど同じくお花がモチーフとなっている。

日本の彩色技法の原則に「紺丹緑紫(こんたんりょくし)」があるが、その原則と相通ずるものがここにも存在している。

こちらは緑が基調。地が緑なので見える印象が鳳凰堂のものと全く異なる。

 

仁政殿

仁政殿(インジョンジョン=正殿)の豪華さにまたも言葉を失う。

ここで王が謁見などのお仕事をされていたそう。
そりゃ豪華で当たり前。

権力を見せつけるために必要な演出だったりしますもんね、建築も装飾も。それにしても圧巻。

きんきらきんの玉座

奥行きを感じられる天井装飾

レイヤーのように何層も連なった装飾が圧倒的な存在感を放っている。

細部まで美しい

 

 

建具装飾

建具はどこも凝っている

建具も本当に素晴らしい。

来客がまず目にする場所だからか、畏敬の念を持たせたいのか。
とにかく開口部の装飾は、どこの国も、どの重要な建物も、共通して素晴らしい。

よくよく見ると複雑に組み合わされてる。

伝統的な方法で繋がれているであろう文様

 

 

大造殿(デジョジョン)という王と王妃の寝殿
プライベート空間だからかカジュアルな窓枠

 

 

天井

どこで見たのか記憶が定かではない天井。やっぱり紺丹緑紫。

 

外観

 

 

昌徳宮の所在地

詳しく知りたい方はこちら↓をチェック
昌徳宮(ソウルナビ) 外部リンク

所在地
99 Yulgok-ro, Waryong-dong, Jongno-gu, Seoul, 韓国
電話番号
+82 2-762-8261
営業時間 / 開館時間 / 拝観時間
9:00 ~ 17:00
定休日 / 休館日
月曜日
入場料 / 入館料 / 拝観料
3000ウォン
アクセス

 

まとめ

昌徳宮は一人で行きました。

美しい装飾に、安らぐ庭。
静かな敷地内は、一人静かに文様をこころゆくまで楽しむのに最高の場所でした。

 

文様好き!とはっきり認識する前でもあるにも関わらず、無意識に撮影していた写真の多くは、こうした装飾だったり文様だったりデザインだったり。驚くばかりです。

 

無意識の行動には自分の核となる物が隠れ潜んでいます。
その時気づかなくても後になって判ることがたくさん。

それぞれの経験を大切にしていたら、望む未来へ繋がる道がおのずと出来ているかもしれませんね。

 

まとめ2

韓国は街中も興味深かったですよ。

ショップディスプレイは衝撃的なものも多く、とても自由だなぁ、と。
発想の豊かさにとても感動した記憶があります。