着物コラージュアートとは?
着物コラージュアートとは、試行錯誤の末、naomariaが2015年に確立した他にはない新しいアート。古着の着物を解き、洗い、布の状態に戻したものを素材として活用しています。
着物リメイクとは違い、姿形が大きく変わるのが特徴です。
さまざまな過程や試行錯誤を経て、半立体のモチーフ、フラットの作品、文様などのスタイルが誕生しました。
最も多く作品に用いるパーツのサイズは、大人の人差し指ほどのドロップ型。
粒の揃った日本製の特小ビーズ40~50粒と着物古布を組み合わせて作られるこれらパーツ。
何百~何千と作り一つにまとめる「コラージュ」をし、いよいよ作品が完成します。
うろこは一瞬の心情
それら集まりはあなたという人間性
あなたはどんな人?
過去の心情たちが今のあなたを形成する
それはあなたが歩んできた歴史
果敢に生きてきた証
うろこが光り輝くからこそ
あなたという”芸術作品”は最高傑作となる
”心情”を表現
着物コラージュアートの作品を構成するドロップ型パーツは「一片の心情」を表わしています。
過去の心情たちが「今」のあなたを形成する。
ここへと続く道は、あなたが歩んできた歴史であり果敢に生きてきた証。
そして、これからどのような景色を見ながら歩いて行くのか。
「人生は心情の積み重ね」
希望を失い生きる意味さえ解らなくなった時期を乗り越え、より敏感に感じ取れるようになった心情とそこから込み上がる「生の生々しさ」を表現したいと日々試みている。
インスピレーションの原点
naomariaのインスピレーションの原点は60年代後半から70年代前半のごく限られた時代。
幼少期から何十年もの間、まだ生まれてもいないこの時代にnaomariaの細胞は言葉にしがたい高揚感を強く抱き続ける。また同時に郷愁すら感じている。
そして、そこには必ず「自由」というキーワードが顔を出す。
昭和を感じるような温もりとアナログ感、緩さと大胆さが”感覚”として身体の中に存在している。
もはやパートナーのような存在とまで化している。
そこから湧くイメージ。
他の個性を尊重する雄大な心
私naomariaは自身が生みだした着物コラージュアートを通して、この精神的な「自由」の重要性を伝えている。
着物との出会い
自然な流れでリサイクル着物を作品に使い始めたのが2013年。自然な流れとは言いつつも、こだわりと追求の連続により導かれた出会いだった。
当時はプリザーブドフラワーアレンジメントの講師。
どこを見ても”プリザーブドフラワー”が溢れているほど大ブーム。
そんな中で私は「埋もれないように」と、人とは違うスタイルを編み出そう必死でした。
そこで出会ったのがアンティークの着物のハギレ
「袷(あわせ:裏地の付いている着物)」などという言葉すら知らなかった私は、とにかく本を読みまくり、ネットで情報を漁った。
ただ文字だけの情報では”感覚”で着物を知ることができず、頭に取り入れた知識にはモヤがかかっていた。
生地の特色もさっぱり分からない
(得意だった中学の家庭科で、唯一苦手なカテゴリーが「生地の特徴を知る」でした)
そんな私なのでひたすら頭を悩ませ続け、自分が一番納得いく表現方法を模索していた。
いくら古着の着物とはいっても大切な素材。
どれほどの着物を無駄にしてしまったか分からないほどの失敗を繰り返し、着物に詫びることが日常だった。
こうしてやっと誕生したのが「着物コラージュアート」という誰もがやったことのない表現スタイル。
着物を初めて使い始めてから2年が経っていました。
▶『着物コラージュアートの誕生』
▶『なかなかうまく扱えない着物生地』
強まる着物への想い
自分が特にこだわって扱うものに対する知識欲は当然あって、次第に「着物」について学びを深めていきます。
まだ活動初期のころ。
地元の養蚕&製糸に関する資料館で見かけたたくさんの繭。
1枚の着物がつくられるのに必要な2000個以上の繭を、実際の数で見せてくれていた。
これには強い衝撃を受け、言葉を失った。
同時に「一枚でも多くの着物を救う!」という熱い想いが込み上がってきた。
その想いが着物を使った作品制作を続ける理由になったし、着物に対する知識が増幅したきっかけでもあります。
▶『着物に対する想い』
着物コラージュアートはこれからも進化し続ける
2015年に完成した着物コラージュアート。
今ではうろこだけではないスタイルも登場し、要らないとされた数多くの古着着物を積極的に再利用している。
人間はいろいろな側面があるからこそ面白いのであって、作品もそうだ、と今の私は感じている。
だから現時点では一つのスタイルに絞ることをしていない。
そして、、
深い思念と熱い情熱と自己表現できる幸福感
これらをどれだけ本気で抱けるかによって、作品が纏うオーラは変わるんじゃないか。
そう信じています。
人としての成長をやめない限り、作品は進化する
これからも思う存分オンリーワンな世界観を創造します。
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