着物に描かれる花の中でも「牡丹」は圧倒的に多い印象を受けます。
ふわふわした花びらをたくさんまとった大振りの花は、とてもボリューミーで華やかさが溢れています。
「花の王」として愛され続ける牡丹。
描き手の想いも込められ、さまざまなスタイルで描かれています。
牡丹
ふんわり牡丹 写実的でインパクトあり
特に花びらの陰影がきれいに表現されている牡丹。
ふんわり牡丹 イラスト風
写実風な牡丹の着彩を簡略化させたり縁取るなどして、よりカジュアルな牡丹へと仕上げている。
シンボリックな牡丹
花びらを単純化させ重ねたスタイル。
花びらの端をモコモコさせることと、葉を3つ割れにすることで牡丹だと推測ができる。
絵付け技術を伴った牡丹
牡丹の持つ意味
牡丹の持つ意味
幸福、富貴
幸福、富貴
中国原産の大振りなお花。元々は薬として利用されていた。
あまりの美しい姿に、花の王として愛され始め、今に至る。
その見た目から富貴を表しているといわれています。
五月ごろ咲くお花。
平安貴族にとても愛されており、楊貴妃も好んだと言われています。
日本へは単弁花が伝わったが、今ではみなさんがよく目にする多重弁のものも多く、色も形もさまざま。
そのため着物に描かれる牡丹のスタイルも多様なのだと感じる。
着物ではよく描かれるお花の一つ。