アートとエンタメの違い

そもそもアートとは何?

アートとエンタメの違いを説明する前に、アートとは何か?を知らなければなりません。

 

アートを直訳すると「芸術」「美術」

この芸術・美術などが間接的に社会に何らかの影響を与えるもの

 

ここでアートが何かしらの影響力を持つことがわかりますよね。

ただ広義すぎるし漠然としすぎてさっぱりわかんない!と思わず心の声が漏れてしまった方。
ここから徐々に理解を深めるためにお話していくので焦らずお付き合いくださいね。

 

アートの定義は

作者または作品が、鑑賞者と相互的に作用し合うことで、鑑賞者の感情や感覚などに変革を与えようと活動すること

 

かいつまんで言えば

作品を通して観る者の気持ちや心を動かすこと。またはその作品そのもの。

 

もっと簡単に言ってしまえば

感情を揺り動かされること、揺り動かす作品。

 

作品を目の前にして「素敵!」「かわいい!」「クール!」「癒されるー!」「元気出る!」と何かしら思ったことはありませんか?

これがまさにアートがもたらす作用というもの。アートの第一作用です。

 

アートとエンタメの違い

ここでふと浮かんでくる疑問。

感情を揺り動かすものであれば何でもアートになり得るのか?

 

定義を深掘りすると細分化されていきます。

よく対比されるのがエンタメ。

エンタメはエンターテイメントの略で「娯楽」という意味。つまり「楽しむ」ことが前提。人々を楽しせるための施設やサービスを指します。

 

反面アートには「楽しい」という要素に限らず、作者(表現者)のあらゆる喜怒哀楽が反映されています。

「楽しい」だけではなく「怒り」や「悲しみ」、ときには「疑問」すら作品作りのモチベーションとなり、表現する理由となります。

それは個人的な想いや感情であれば、社会的なものに対する感情であったりと根源とする想いには幅があります。

 

岡本太郎さんを思い出してもらえれば理解しやすいでしょう。

「芸術は爆発だ!」という言葉が有名ですが、いかに自分の持つ内なる感情を爆発させ作品へ具現化させられるか。

この行為自体にも感情が大いに伴っているものなので、単なる創作活動ではなく「アート」と呼べるものです。

 

今とても人気でたくさん溢れている「ハンドメイド」とは大きく異なります。

この点でハンドメイド作品はエンタメ要素が強いと言えますね。
そしてどちらかと言えば、「商品」の特色が強い。

 

最後に

簡単ですが、アートとエンタメの定義を説明してきました。

特に「作品」と「商品」の違いについて問われることが多く、説明に難儀したことが幾度かあります。

アートに造詣のない知人には「同じじゃないか!」とキレられたことも(笑)
その人とはもう交流はありませんが、そういう人も一定数はいる、と思い知らされた瞬間でした。

だからこそ「作品」と「商品」の違いから端を発し、「アート」と「エンタメ」の違いにまで考えが至りました。

 

エンタメは「楽しむ」ためのもの。
アートはあらゆる感情を刺激するもの。

 

含有する感情がアートの方が圧倒的に広い。
広い、というよりも、人間が持つすべての感情を取り扱っている。そんなイメージです。

なんとなく「アートとエンタメの違い」をご理解いただけましたでしょうか?

 

私と同じように他人に問われたら、今回説明したことと同じようにお話ししてください。
それでも理解できない方は仕方ない。

ただ「そうなのだ」という認識が自分の中にあれば、他人に何を言われようと揺らぐことはありません。

自分に自信を持って活動するにも大事な知識です。持ってて損はありません。