「布を纏う」
そう聞くと、どのような衣服をどのように着るか、と考えるでしょう。
思えば、生まれた瞬間は何も纏っていない私たち。
それが生まれた直後に布に包まれ始め、ほとんどの時間、肌は布に触れて過ごしている。
そして、それはこの世を去るまで続く。
纏う布は、自分を表現する一つの大事な素材。
好みの生地、好みのデザイン、好みのスタイル。
それらの組み合わせで、自分が身につける衣服をチョイスする。
チョイスした衣服には、その時の嗜好(マイブーム)だけでなく、思考やマインドすら反映される。
生活の中にも布は溢れている。
カーテン、ソファー、クッション、寝具、ブランケット、バッグ、帽子etc。
挙げたらキリがない。
見渡せばどれほどの布で囲まれているか。改めて見ると気づくでしょう。
自分を取り巻く多くの布。
その布がどのように誕生したのか。考えたことありますか?
現在の生地のルーツ
商業的に作られた生地にストーリーを感じるのは難しいですが、ルーツを考えてみると面白い発見があります。
現在のプリント生地の多くは、木版更紗に源流を持ちます。
世界中に無数に広がる枝葉が、木版更紗という一点に集結するのです。
文化や習慣、嗜好も違うのに原点は同じなのです。
外面的なものは違っても、みな同じ人間。
潜在的に求める本質は同じかもしれませんね。
生き方も同じことが言える。そう感じます。
私自身の奥深くにあるものが呼応するもの。
更紗を知れば、それが何かが解るかもしれません。
更紗とは?
「そもそも更紗ってなに?」
「更紗ってよく聞くけどイマイチ分からない!」
と言う方もいらっしゃいますよね。
『更紗マニアへの道』と称して、更紗の歴史をご紹介していますので読んで下さい。
こちらではかいつまんでお話ししてます↓
更紗にまつわる本のご紹介
あと私がこれまで読んだ本をご紹介しますね!こちらも一緒に参考くだされば。
左から、
■『テキスタイルパターンの謎を知る』クライブ・エドワーズ著
■別冊太陽『更紗』小笠原小枝監修
■『和更紗江戸デザイン帳』熊谷博人著
■『更紗 いのちの華布』佐藤留実著
■『インドの更紗手帖』田中敦子著
■『染色の美 更紗』京都書院
■『更紗』吉岡幸雄著
加えて、洋書のデザイン図案集なども持っています。特集が気に入れば雑誌も購入します。
これらから知識を蓄え、自分の視点で切り込み、さらに調べる。
必要な素材を集めるまたは作る。
素材は時に手描きのイラストだったりする。
このような作業を経て、「更紗マニアへの道」は執筆されています。
この調べるのが結構大変で、きっついなぁ~と言うのが正直な気持ち(笑)。
でも夢中になり出すとあっという間に一日終わることも。
だからマニアなんですよね~。